タイル外壁の改修
タイル外壁の安全性を保つことが法律で厳しく求められてます。
2008年4月1日に改正された建築基準法では建物の安全性確保、特に耐震補強と外壁タイルの落下防止 対策が厳しく定められております。
庁舎・ホール・体育館・学校・病院・駅ビル・商業施設・ホテルなど常時多数の人々が出入りする建物では、 最優先で安全対策を実施することが強く求められているとともに、近年では官民問わず建築物の建て替え から、建物の改修による安全確保と長寿命化を図ることが重要視されています。
タイルの意匠を残せる工法
透明弾性塗膜によるタイル落下予防工法
透明な弾性と量を重ね塗りして防水性を向上し、目地部の劣化とタイル片の落下を予防し美観を保つ工法。
- 安全性
- 浮きや損傷の少ない段階で施工することにより、高い落下予防効果を発揮する。 モルタル浮きがある箇所は、アンカーピンを併用する。
- 作業性
- 目地内部や細部への作業性がよく、凹凸のあるタイル面にも塗装しやすい。
- 耐久性・メンテナンス
- 防水性が向上し、目地部からの劣化や汚れ防止に効果がある。
- 意匠性
- 既存タイルの意匠を保ちながら美観を取り戻せる。 タイル面の色調の変化や質感の低下が比較的少ない。
短繊維混入の透明樹脂塗膜によるタイル落下防止工法
アンカーピンで下地モルタルの落下防止を行い、ガラス繊維やネットで強化した透明な樹脂塗膜でタイルの落下防止と保護層の作成を行う工法。
- 安全性
- 短繊維入りの透明な弾性塗料とアンカーピンの併用で、タイルの落下防止をする。ガラス繊維の混入や ネットの併用により強度が高められている。
- 作業性
- ガラス繊維やネットの混入により目地内部やタイル表面の凹凸部への施工が難しい。 深目地の場合は事前に埋め戻す事が必要である。
- 耐久性・メンテナンス
- 目地の劣化防止、防水性が向上する。 10年以上経過したデータが少ないので、改修方法と改修時期をよく検討する必要がある。
- 意匠性
- 既存タイルの意匠を保ちながら美観を取り戻せる。 タイル面の色調の変化や質感の低下が比較的少ない。
タイル除去・張り替え工法
全面的に撤去後、新たに張り替える工法。
- 安全性
- 正しく施工すれば、安全性を確保できる。
- 作業性
- 張り替え数量が多い場合、撤去時の騒音や撤去した廃タイルなどのゴミが問題となる。
- 耐久性・メンテナンス
- 耐久性及びメンテナンスの頻度は既存施工と同様。
- 意匠性
- 新築時の意匠・外観を取り戻せる。 張り替えるタイルの選定によりイメージの変更も可能。
意匠が変わる工法
アドグラピンネット工法
ピンネット工法で全面的なモルタルやタイルの落下防止と下地の整形・保護層の作成を行い その上をアドグラで高級な石貼り状に仕上げる工法。
- 安全性
- ピンネット工法は国土交通省の技術評価証明、日本建築センターの技術審査証明を取得した 信頼性の高い工法で20年間の実暴テストと施工物件で安全性は実証済。
- 作業性
- 既存サッシや金物との納まりは殆ど問題ない。
- 耐久性・メンテナンス
- アドグラは施工10年以上経過の物件でも、劣化や変色が少なく長寿命です。
- 意匠性
- 既存タイルから石張り状の外観に変ってしまうが、色・模様・肌触り全て本石貼りと同様に 仕上がり美しく高級感のある景観が得られる。 破損部・角部・目地部の補正が可能であり、既存タイルや下地の不具合が表面に現れない。
パネルによる乾式カバーリング工法
金属製パネルや窯業系パネルを全面的にかぶせる工法。
- 安全性
- タイルやモルタル落下防止と建物の保護性能が高い。
- 作業性
- サッシや金物の移動・変更が必要になる。曲面や複雑な形状への対応が難しい。
- 耐久性・メンテナンス
- 防水性や保護性能に優れ長期間の耐久性が期待できる15から16年後に表面塗装やシールの更新が必要。
- 意匠性
- 既存のタイル仕上げとは異なるが、意匠性・美観に優れている商品も多い。